中学受験で成功する「黄金法則」とは

傾向

桜蔭、雙葉と並び女子御三家に君臨する通称JGの算数は、一見すると平易であるが奥の深い問題が特徴的である。問題数も多いのでスピードとの勝負にもなり、また、図形問題が他の女子中にくらべ多いのも特徴である。

試験時間 40分
問題数 B4縦長用紙3枚に設問数大問が1~7で、全体で20題から30題
配点 非公開
合格平均点 非公開(推測であるが、70%から80%がボーダー)

1)素早く解く処理能力

40分で20から30題を解くには、ざっと計算しても1問に平均1分20秒~2分しかかけることができません。そのためには、パッと見てさっと解く力が必要です。しかし小問であっても応用の思考能力を試されている問題が多く、一つ一つ丁寧に解いていく必要があると同時に1,2分しかかけられないということは相当な力を要求されます。問題を見てまずすぐに何を使って解くのかがわかり、さらに正解に導くことの能力を求められています。

2)平面図形の多さ

基本的な平面図形の性質を使った問題が毎年多く出題されています。正六角形や正三角形、円、相似な図形、角度を求める問題など、頻出単元となっています。正六角形の中の角度や正三角形、二等辺三角形など基本的な図形の特徴は必ずマスターしておく必要があります。どのような角度から出されても対応できる図形の根本的な原理を使いこなせ、その上自分でそういった性質を見つけ出せるかが勝負となってきます。

3)その他

計算 普通
数の性質 今年東大の望月教授が「ABC予想」を証明することができたというニュースが飛び交いました。そのため、JGに限らず出題頻度が高くなるのではないかと予想されます。なぜなら「ABC予想」というのは、フェルマーの最終定理、aの3乗×bの3乗=cの3乗の証明を簡単にすることができるかもしれないというもので、素数や約数、倍数の関係についての定理だからです。そのため、数の性質を利用した問題がかなりでるのではないかと予想します。JGは、この手の問題があまり出ていませんが、基本を使って考えさせる問題は作りやすいので、対策が必要。
割合 食塩水と売買算はよく出題されています。一見すると簡単なようでかなり手こずるものがこの辺りで出ています。
立体図形 立体では、展開図から考えさせる問題や、表面にペンキが塗られた問題など典型的ではあるが解いてみると意外と時間がかかり一筋縄ではいかない問題が多い。
速さ 平易ではあるが、やはり侮れない。速さの中でも2点の移動や、旅人算が多く出題されている。

主に出題されている範囲は以下の通りである。

頻出単元
1位 平面図形
2位 割合
3位 計算と数の性質

それぞれの単元に対して、奥の深い学習を進めていきましょう。

次項では、それぞれの単元の対策を述べる。